| ・番組名 |
ドキュメント’01(日本テレビ、日、24:25-24:55) |
| ・番組タイトル |
「措置入院「罪を問えない」ということ」 2001年11月11日放送 |
| ・内容 |
長崎県大村にある精神病院。社会の疎まれ者の収容施設からの脱却を目指して開かれた病院を目指す。しかし、重大な犯罪を犯しながらも精神鑑定の結果、措置入院となる患者の問題は深刻だ。彼らの退院の判断は医師に委ねられている。再犯の可能性もある。大阪の小学校乱入殺傷事件でも問題になった触法精神病患者の実態に初めてカメラが迫る。 |
| ・総合得点 |
68点/100点 |
| ・構成 |
17点/25点 |
| ・論理性 |
18点/25点 |
| ・広範性 |
16点/25点 |
| ・演出 |
17点/25点 |
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| 草野厚 |
| ・構成 |
措置入院の現状を、ある病院の患者と医師と退院したのちの周辺住民などに焦点をあてながら紹介。法律に違反した精神病患者に課されることのある措置入院だが、ほとんど実態は知られていない。結論として番組は、出口の見えない状況であることを説明するが、豊富なインタビューに基づいており説得力があった。 |
4点 |
| ・論理性 |
番組は、単に措置入院に至った理由、治療の実態を紹介するのみならず、退院後の家族や地域住民の複雑な思いについてもフォローしている。加療中の患者の本音の声が聞こえたことが貴重。番組は退院後の生活に焦点を当て、本人はもとより家族や地域住民の苦悩を明らかにすることによって、問題の出口の見えにくさを伝えていた。 |
4点 |
| ・広範性 |
医師へのインタビューがもっとあってよかった。関係者のなかで、入院患者にインタビューできたことは、番組に厚みをもたせた。 |
3点 |
| ・演出 |
演出ではないが、登場する患者の声がぼそぼそしており、聞き取れないところがあった。こういうときは、テロップにすべきだろう。映像は考えられており、たとえば、措置入院の病院を遠景にみながら、手前に子供の手をひく家族をとらえることによって、その二つを対比させているところなどが、なかなかのものだった。 |
3点 |
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| 小野塚征志 |
| ・構成 |
措置入院の何を伝えようとしていたのか、はっきり述べられていたわけではなかったが、途中から措置入院した患者の実情を伝える構成だということが推察できた。また、患者の実情については、実感的に理解できる構成だった。 |
3点 |
| ・論理性 |
患者や医師だけではなく、患者の家族にまで丹念に取材を行い、証言を得られた意義は大きい。医師同士の対談を取材することで、医師の本音を引き出せていたように思われる。措置入院という制度を患者の視点から理解し、検討することができるだけの論点、論拠がわかりやすく提示されていた。 |
5点 |
| ・広範性 |
措置入院するということが、どういうことを意味するのか、患者本人の証言を集めるだけではなく、家族や医師、あるいは周囲の住民などの声を紹介することで、広範な視野から理解することができた。複数の患者を取材したことで、ある程度の一般化がはかれていたと思われる。措置入院の制度上の問題点、精神病に対する住民の意識など、背景の事情を考えることができるだけの論点が、取材対象者の証言を通じて指摘されていた。措置入院した患者に対する治療の内容、措置入院の全体像を理解できる情報(全国の患者数など)なども紹介して欲しく感じた。 |
4点 |
| ・演出 |
患者やその家族のプライバシーを保護しなければならないという制約下において、最大限のリアリティを追求しようという努力(患者の影を映す、口元や手元の動きを追う、年齢を字幕で表示するなど)がなされていた。難しい病名、専門用語の解説、聞き取ることが難しい方言などを字幕で表示したことは評価できる。不安感を誘うような音楽が気になった。 |
4点 |
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| 小峯弘靖 |
| ・構成 |
大村共立病院に入院している触法精神障害者2名に焦点を当てた構成となっている。触法精神障害視野であるA氏、B氏、彼らの家族、担当医師、近所の人々、市役所職員のインタビューを通して、措置入院の課題点と問題点が語られている。特に、医師が「不安を抱えながらの措置解除をしている」ということがわかる。 |
4点 |
| ・論理性 |
民間病院が治療にあたっているというコメントであったが、なぜ民間病院なのかの説明が必要である。A氏、B氏の医療費と生活費かどのように賄われているのか知りたい。「精神分裂症」についての説明が必要である。場合によっては、視聴者はこの言葉だけで誤った先入観を持つ可能性が高くなる。 |
3点 |
| ・広範性 |
触法精神障害者法律に反したことをしたにもかかわらず、法律関係の人たちの話が出てこない。 |
3点 |
| ・演出 |
冒頭、大村共立病院を「町から少し離れた」と形容していたが、少し離れたという表現は抽象的である。「好物」という言葉が使われていたが、「好きな物」「好きな食べ物」ともっとくだけた表現の方がいいのではないかと思う。 |
3点 |
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| 大沼健太郎 |
| ・構成 |
措置入院という制度の中で苦悩する医者、患者本人、そして患者の家族という当事者たちを描く中で、問題の難しさが浮かび上がってくる。構成として明確な姿勢を打ち出してはいないものの、何となくながらメッセージは伝わってきた。 |
3点 |
| ・論理性 |
番組の最後で、全国の措置入院患者の数(3500人)を出したのは評価するが、番組では一つの病院のしかも数人の患者を追っただけなので、措置入院という制度の全体像はわからない。 |
3点 |
| ・広範性 |
医者、患者本人、家族それぞれをかなり時間をかけて追っていたので、十分だと思う。一方、もう一つの立場である(退院患者を受け入れる)周りの住民の意見は、足りなかった。果たして全員が患者の退院を嫌がるものなのか。 |
3点 |
| ・演出 |
極めてプライバシーの重要なテーマのはずだが、(顔を撮ることはなかったとはいえ)自然なかたちで撮影できたのではないかと思う。 |
3点 |
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| 土井系祐 |
| ・構成 |
長崎県の措置入院患者を受け入れている大村共立病院での事例を紹介。Aさん55歳は、35年間入院しており、社会復帰を望んでいない。Bさん53歳は、措置解除されても、近所世帯は受け入れてくれず、市営アパートからの立ち退きを迫られている。 |
3点 |
| ・論理性 |
理事長は、措置入院患者の措置解除をする際に、100%の責任を負う事ができないことを説明する。また、一医師に負わされる責任としては、重すぎるのではないかという発言があるが、目新しいものではない。
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3点 |
| ・広範性 |
親の抱える苦悩。本人の苦しみ。近所の人々の不安。医師の責任の重さがわかった。措置入院制度の改正などの動きについても触れるべきだったのではないか。 |
3点 |
| ・演出 |
プライバシーの問題からか、Aさんの80歳の母親の姿は、逆行で黒く映っており、彼女の泣き声と細い体から、悲痛な心情が伝わってきた。 |
4点 |
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