| ・番組名 |
クローズアップ現代(NHK、月−木、19:30-19:25) |
| ・番組タイトル |
「下水が海にあふれ出す 」 2001年10月17日放送 |
| ・内容 |
海や川で通常の1000倍ものの大量の大腸菌が見つかった。これは大雨が降った直後に、下水が処理されないままに川や海に流れ出た結果だと思われる。なぜこのようなことが起きたのか、その真相に迫る。 |
| ・総合得点 |
83点/100点 |
| ・構成 |
23点/25点 |
| ・論理性 |
22点/25点 |
| ・広範性 |
18点/25点 |
| ・演出 |
20点/25点 |
| |
| 草野厚 |
| ・構成 |
なぜ最近、大腸菌が大量に検出されるほど海が汚れているのかを検証した番組。番組は、謎解き的手法で、その原因を探っていくが、意外性があって楽しめたと同時に、一人一人の日常の努力が環境を守るということを教えられた。結論に導くまでの道筋が立体的でよかった。 |
4点 |
| ・論理性 |
海が汚れている理由の象徴例として、まず東京湾の海岸に漂着した謎の物体に焦点を当て、それが下水管に付着した生活廃水などの油分を含んだものということを突き止める。なぜ、それが雨のあとに、大量に流れてくるのか。それは、下水管が、雨水と汚水を同時に流している(合流式)ことが関係していると結論付ける。人口の稠密による生活廃水の増加、ヒートアイランド現象による雨水の下水道間への流入増などが理由で、海に下水があふれ出ているという。
こうした説明は、論理的といってよく、よく、ここまで突き止めたという感じをもった。
ただ、対策の点はより効果的な提案がないものかと思った。
|
4点 |
| ・広範性 |
関係者に満遍なく当たっていてよいが、合流式に代わる分流式の導入を模索している地方自治体などの例が示されるとよかった。東京都ほど水洗化が進んでいない都市では、分流式の可能性があると思われるからだ。 |
3点 |
| ・演出 |
過剰な演出といったものは見当たらなかったが、反対に図表が特にわかりやすいということでもなかった。特に分流式と合流式のCGは、同じものが二つ並んでおり、見返すまでH違いがわからなかった。これはCGにするよりも文字で説明したほうがよい。 |
3点 |
| |
| 小野塚征志 |
| ・構成 |
大雨後、下水が海に流れ出しているということの実態を明らかにするという姿勢は明確だった。東京を事例として取り上げ、深く掘り下げた上で、他の地域の状況も適宜紹介する構成はわかりやすかった。 |
4点 |
| ・論理性 |
番組冒頭で全国の海岸での大腸菌の検出数が提示されていたが、調査を行ったのが大雨後なのか、そうではないのかが不明確だった。また、大雨が降った後、下水が川や海に直接流れ出ていることと、海水浴を行う際の危険度をはっきりさせる必要があったのではないか。行政の取り組みを紹介するのであれば、下水道を所管する省庁、自治体の役割を明確にしておくべきだったと思われる。ただし、全般的には工事の着工率等の数値的データを紹介するなど、必要な論拠が提示されており、論理性は高かった。また、問題を深く検証する上で、過去の経緯を紹介したこと、実際の政策決定者のインタビューを紹介したことなども有益だった。 |
4点 |
| ・広範性 |
東京という1つの事例紹介にとどまることなく、他の地域の情報も紹介しており、広範性は確保されていたといえる。可能であれば、他の先進諸国の下水処理の仕組みも紹介した方がよかった。 |
4点 |
| ・演出 |
取材日、インタビューの対象者などを適宜字幕で紹介していたことは評価できる。。下水処理の仕組みをCGで説明するなど、全般的に図を多用しており、わかりやすい演出になっていた。 |
5点 |
| |
| 小峯弘靖 |
| ・構成 |
東京お台場海公園での糞便性大腸菌検出の原因が、海上保安庁による白い物体の成分分析→ちらしの配布→東京都芝浦下水処理場からの報告→ろ過装置にある白い物体の発見→食用油が原因という過程がわかりやすく説明されている。白い物体がなぜ海に流れるのかという疑問に対して、強い雨が降ると下水処理施設の能力がきかなくなるという指摘も明確である。 |
5点 |
| ・論理性 |
なぜ下水処理施設の問題を解決できなかったのかという歴史的経緯の説明があり、わかりやすい。「合流式」と「分流式」の説明があり、なぜ「分流式」が主流にならなかったのか、自治体の経済的な負担増(8000億円の費用がかかる)に対する反発があったという指摘は説得力がある。 |
5点 |
| ・広範性 |
下水処理の問題について、中西教授は工場排水、病院排水にも原因があることを述べている。また、雨天の後の調査も調べる必要があるという指摘であった。貯水槽をつくるにあたっての住民の反発があったということで、下水処理の問題が単に雨水ではないということがわかる。 |
4点 |
| ・演出 |
大学教授(中西教授ではなく)の名前と所属大学が出てきているが、専門分野の表記もほしい。コンピュータ・グラフィクスは見やすく工夫されている。 |
4点 |
| |
| 大沼健太郎 |
| ・構成 |
なぜ下水が処理されないまま川や海に垂れ流されているのか、その理由と解決策、現状について分かりやすく説明している。番組最後のスタジオトークでは、具体的な処方箋も提示されていた。 |
5点 |
| ・論理性 |
海に汚物が大量発生しているという現状を示した上で、その理由が下水処理にあることを示している。下水処理が抱える問題は、下水そのものだけでなく、雨水をコントロールするところにある、という議論の流れは非常に分かりやすい。 |
4点 |
| ・広範性 |
下水処理に対する国(建設省)と地方自治体の話などは紹介されていた。しかし他の国ではどのような問題を抱えているのか、どのように解決しているのかなどを紹介すれば、より理解が深まったのではないだろうか。 |
3点 |
| ・演出 |
大雨によって下水が処理されないまま川や海に流れ出るメカニズムをCGで分かりやすく説明している。 |
4点 |
| |
| 土井系祐 |
| ・構成 |
お台場海浜公園に流れ着いたなぞの悪臭の元から、下水道整備の抱える問題まで、一連のストーリーが繋がり、非常によく理解できた。 |
5点 |
| ・論理性 |
激しい雨が降ると、汚水と雨水を一本の管で流している合流式の下水道では、汚水が処理されぬまま、海まで流されてしまう。政府、自治体は下水道整備の工夫をしているものの、広報もあまり進まず、いろいろな対処が後手に回っている実態まで、非常によく理解できた。 |
5点 |
| ・広範性 |
都市化が進みコンクリートで覆われてくると、雨が一挙に下水道に集まるため、いかに、雨が下水道に入るのをいかに少しでも遅らせるかというコントロールを考えるべきだという対処法まで触れている。 |
4点 |
| ・演出 |
雨水が、下水道にどのように流れ込んでいるかの様子をCGでわかりやすく解説している。
|
4点 |
| TOP↑ |
| ・番組名 |
クローズアップ現代(NHK、月−木、19:30-19:25) |
| ・番組タイトル |
「さらば正社員 主役はパート」 2001年10月24日放送 |
| ・内容 |
デフレ不況の中、人件費を削減するためにパートタイマーを活用する企業が増えてきている。正社員が減らされ、パートタイマーが増える実態に迫る。 |
| ・総合得点 |
64点/100点 |
| ・構成 |
17点/25点 |
| ・論理性 |
17点/25点 |
| ・広範性 |
15点/25点 |
| ・演出 |
15点/25点 |
| |
| 草野厚 |
| ・構成 |
雇用状況の大変化をパート社員の現状に焦点を当てて明らかにしたメッセージが明快な作品。前半はパート社員への企業の依存ぶり、広範は企業が正社員からパートに切り変えた企業にスポットを当てて、中小企業の現状を紹介している。 |
4点 |
| ・論理性 |
100円ショップの例は、利益増というポジティブなパート重視、後者は企業生き残りのためにパート重視と、二つの性格(前者は二例)の異なる例を紹介しており、伝えたいことの裏づけははっきりしている。 |
4点 |
| ・広範性 |
主題を証明するために必要な材料が不足しているということはなかった。強いていえば、パート社員主体の企業の側の、若い正社員の声が聞きたかった。 |
4点 |
| ・演出 |
非常にわかりにくかったのは、最初のほうで、正社員160万人減少、パート社員280万人増加というところ。全体の企業の社員数(正社員とパート)がわからないと、この数字の意味がよくつかめない。 |
2点 |
| |
| 小野塚征志 |
| ・構成 |
正社員が減少し、パートタイマーが増えている実態を明らかに姿勢ははっきりしていた。事例を紹介した上で、全体像を理解できるような情報も提示していた。ただし、全般的にパートタイマーの割合が増加することは問題であるという前提に立った議論になっていた。そのような構成にするのであれば、その姿勢を番組冒頭で明らかにし、論拠を紹介する必要があったと思われる。 |
2点 |
| ・論理性 |
番組冒頭で正社員の減少数、パートタイマーの増加数を提示したことは評価できる。この番組における唯一の解説者として、経済評論家の内橋氏を選んだことは大いに疑問である。他の経済評論家などと比較し、相対的に偏った論を展開する人物だからである。内橋氏は、番組の中でパートの割合が増加すれば、マクロで見て日本国民全体の所得が減少すると述べているが、論拠が不明確である上に、マクロ経済的に正しいとは必ずしもいえない。なぜなら、国際経済という観点から考えた場合、数多くの正社員を抱えつづければ、日本全体の価格競争力の低下を導き、企業倒産数の増加、失業率の上昇、ひいては所得の減退を招く可能性が高いからである。また、デフレスパイラルの問題を無視するのであれば、仮にパートの割合が増え、名目上の所得が減ったとしても、それ以上に価格が下落すれば、実質所得は上昇していることになる。以上のように、一方的な議論を展開する内橋氏を唯一の解説者として出演させたこと自体が問題だったと思われる。番組としての論理展開も、内橋氏の議論に引きずられており、些か一方的だった。 |
2点 |
| ・広範性 |
全般的に情報は豊富だったが、公平ではなかった。パートタイマーであることのメリットが紹介されていなかったこと、名目値を重視し実質値を提示しなかったことなどを指摘できる。また、他の先進諸国との比較も行うべきではなかったか。特に国内総生産、失業率、購買力平価、実質所得のそれぞれの推移を国際比較すれば、パートタイマーの割合の増加を日本固有の問題として考えるべきなのかが明確になったと思われる。 |
2点 |
| ・演出 |
過剰な演出はなかった。いくつか経済的な専門用語が使われていたが、字幕等を用いて説明した方がよかったと思われる。 |
3点 |
| |
| 小峯弘靖 |
| ・構成 |
パートタイマーを積極的に採用している背景としてデフレ不況があり、現在急成長している企業はそのパートタイマーを積極的に採用している。100円ショップ、ラーメンチェーン店、精密機械メーカーの事例が取り上げられており、企業側とパートタイマー側の言い分がバランス良くまとめられている。特に、100円ショップの場合、なぜ100円で物が売れるのか、この番組を見て理解ができるようなった。ただ、雇用に対する安定、安心についての対策は抽象的な感が否めない。 |
4点 |
| ・論理性 |
パートタイマーが増えている背景として、人件費が削減できる、支払い負担が減少できるという企業側の論理が述べられていた。内橋克人氏によると、パートタイマーは景気による調整弁という表現を使っている。雇用の安定、安心をもたらすには、政治が雇用状況を認識することが大事との指摘であったが、政策として政治は何ができるのかの提言がほしい。 |
4点 |
| ・広範性 |
パートタイマーが増えているとの指摘であるが、各産業で見た場合どのくらいの比率のなるのかの提示がほしい。また、行政側の見解や対応を知りたい。 |
3点 |
| ・演出 |
内橋克人氏が出演する「クローズアップ現代」としては、パターン化された演出になっている。可もなく、不可もない。 |
3点 |
| |
| 大沼健太郎 |
| ・構成 |
人件費を削減するためにパートタイマーを活用する企業を紹介し、日本の雇用問題の実態を明らかにしようとしている。しかし、個々の事例は示されたものの、全体像やどこに問題があるのかという一般化については不明確なままである。 |
3点 |
| ・論理性 |
パートタイマーが店長を務める店や、正社員をパート社員として雇うようになった会社の事例を紹介しているが、これらの事例が日本の雇用問題の全体像においてどのように位置付けられるのかが不明確である。 |
2点 |
| ・広範性 |
日本の雇用問題の全体像を示すような基礎情報が欲しかった。また、この問題に対して政府(厚生労働省)がどのような取組をしているかという情報も欲しかった。 |
2点 |
| ・演出 |
どの程度パートタイマーが増え、正社員が増えているのか、あるいはデフレ不況と人件費削減の間にどのような関連性があるのかを示す図があればより良かったのではないか。 |
3点 |
| |
| 土井系祐 |
| ・構成 |
デフレ圧力のもと、安売り競争が進み、人件費の削減を迫られる企業が増えている。それに対して、パートアルバイトは、職場の管理責任から、売上げ減少の人員調整リスクまで抱えるようになっている。 |
4点 |
| ・論理性 |
日本企業の競争力が低下し、年功序列、終身雇用を支えきれなくなったため、正社員に比べて企業側に負担が少ないパートの需要が大きくなってきているが、労働者側の生活が不安定、低所得化してきている問題点もわかりやすかった。 |
5点 |
| ・広範性 |
「同一労働、同一賃金」ということで厚生労働省、自治体がどのように対応するのか、低所得者の増加で税徴収の問題などがどうなるのか、パート主役社会になると、どのような社会変化が起きるのか、さらに聞きたかった。
|
4点 |
| ・演出 |
CGで、ある会社の売上げと人件費の関係を示しており、パートに責任が負わされている様子がよくわかる。
|
4点 |
| TOP↑ |
| ・番組名 |
クローズアップ現代(NHK、月−木、19:30-19:25) |
| ・番組タイトル |
「自衛隊派遣へ〜対テロ支援策に迫る」 2001年10月29日放送 |
| ・内容 |
米中枢同時多発テロを受けて、国内でもどのような国際協力ができるかという議論がなされた。その議論の結果として、テロ対策協力法が可決された。この法律によって、自衛隊の活動にどのような変化が生まれるのか。対テロ法の内容とその問題点に迫る。 |
| ・総合得点 |
54点/100点 |
| ・構成 |
15点/25点 |
| ・論理性 |
14点/25点 |
| ・広範性 |
15点/25点 |
| ・演出 |
10点/25点 |
| |
| 草野厚 |
| ・構成 |
テロ対策特別措置法のポイントと課題について、わかりやすく説明していた。中谷防衛庁長官への質問や記者の解説を含め、とかく単調になりがちな、法案の説明に工夫がこらされていた。 |
3点 |
| ・論理性 |
特別措置法の問題点を国会の論戦に焦点をあてながら、浮かびあがらせていく。小泉首相の力みを感じさせる答弁と、野党の突っ込み不足の質問が目立った。しかし、ここで、小泉首相が、常識の範囲内と述べている常識の定義について、番組の側から問題提起がなされてよかった。同じせりふを、歴代の内閣総理大臣がはいていたら、国会はストップしていたと考えられるほどの曖昧な言葉である。難民支援が如何に危険な仕事かを、ザイールに派遣された自衛隊員へのインタビューで紹介しているが、他人の証言ではなく、番組自身として問題提起しなかったのはなぜか。疑問が残る。 |
2点 |
| ・広範性 |
自衛隊関係者を含む関係者へのインタビューは、網羅的であり、バランスがとれていた。もっとも、派遣に反対な人々へのインタビューがないという批判はあるかもしれない。 |
3点 |
| ・演出 |
自衛隊の派遣場面の背景音楽はなぜ、短調なのか。短調だと、気が滅入ると感じる人も多いはずだ。番組冒頭の自衛隊の護衛艦や、陸上自衛隊の行進風景のアップは、果たして、客観的な考察や評価の妨げにならないだろうか。 |
2点 |
| |
| 小野塚征志 |
| ・構成 |
提示されたキーワードは途中で整理されており、対テロ支援策の内容を大まかには理解することができた。他方、政策過程を確認することも重要だったと思われるが、それを理解できるような構成ではなかった。また、今回のテロに関連した問題、あるいは自衛隊の派遣に関する問題の全体像を把握することが困難な構成だった。 |
2点 |
| ・論理性 |
いくつかキーワードが提示されていたが、番組途中でそれを整理し、問題点を再確認したことは評価できる。元統合幕僚会議議長の夏川氏や元陸上幕僚長の冨澤氏のインタビューを紹介したことは有益だった。ただし、翌日の新聞を読めばわかるような内容だったともいえる。防衛庁長官の中谷氏に対するインタビューでは、もう少し具体的な回答を引き出せるような質問を行うべきではなかったか。 |
3点 |
| ・広範性 |
対テロ支援策におけるポイントは理解できたが、半面で全体像がわかりにくかった。今までの対テロ支援策の内容、自衛隊の海外派遣に関する歴史的経緯などを紹介する必要があったのではないか。また、諸外国の対テロ支援策の内容についても、触れて欲しく感じた。 |
2点 |
| ・演出 |
この番組にしては印象的な音楽が多く、危機感を煽っていたように思われる。イメージ映像も多かった。特に空母からの艦載機の離陸映像など、この問題に詳しくない一般の人が見れば、自衛隊の映像だと誤解したのではないか。国会での議論が紹介されていたが、その開催日、委員会名などを字幕で紹介した方がよかったのではないか。 |
2点 |
| |
| 小峯弘靖 |
| ・構成 |
「活動地域」「武器・弾薬の輸送」「携行する武器」に焦点を当てつつ、法律の説明をしていたが、視聴者を積極的にこの番組を見させようという配慮はあまりなかったように思われる。課題を専門家に聞くとあったが、3人中2名が以前に防衛庁に勤務していたことがあり、偏りがあるのではないかという印象を持つ。 |
2点 |
| ・論理性 |
パキスタンの反米感情に配慮する必要があるという指摘であるが、反米感情がどの程度なのか客観的なデータの提示がのぞまれる。 |
2点 |
| ・広範性 |
過去の自衛隊による海外派遣の話があったが、時系列的に手短に述べるのが適用である。年表を作成し提示するという視聴者への配慮が必要である。 |
3点 |
| ・演出 |
小泉首相の答弁だけ白い字でキャプションがついていたが、字が小さく読みにくい。夏川議長のいる事務所から見える外の風景とパソコンを使うシーンは不必要である。そのまま同議長のインタビューを放映すべきである。堀越記者のスーツのカラーコディネートが良くなく、残念ながら冴えた印象を与えていない。 |
1点 |
| |
| 大沼健太郎 |
| ・構成 |
対テロ特別法によって、自衛隊の活動(活動地域、携行する武器など)にどのような変化が生まれるかを明らかにしている。その上で、今回の法律に問題はないのか、今後どのような展開が予想されるのかについて、中谷元・防衛庁長官とのインタビュー等によって迫っている。伝えたい内容は明確である。 |
4点 |
| ・論理性 |
今までの自衛隊の活動内容が今回の法律成立によってどのように変わるのかを、活動地域、武器・弾薬の輸送、携行する武器、国会の事前承認という4つの観点から明らかにしている。この変化を踏まえた上で、同法や基本計画の問題点に迫るという論理展開は分かりやすい。 |
4点 |
| ・広範性 |
中谷元・防衛庁長官や元自衛隊員など、現場に赴く人々の話を聞いている。情報の「広範」とは言えないかもしれないが、必要不可欠な情報源に取材にあたっている(さらに中谷長官の場合は生のインタビュー)ことが高く評価できる。 |
4点 |
| ・演出 |
自衛隊の行進と共に流れる軍歌調の音楽や、暗いイメージの音楽を多用している点が非常に気になった。 |
2点 |
| |
| 土井系祐 |
| ・構成 |
テロ対策特別法によって、自衛隊が海外へ赴くことになった。国会での審議の様子と中谷防衛庁長官へのインタビューを絡めて、問題点を検証している。 |
4点 |
| ・論理性 |
活動地域、武器弾薬の輸送、携行武器、国会の事前承認の4項目について、国会の審議の様子を、質問者と小泉首相の答弁を並べて説明しているが、ただ並べただけの印象。その後の専門家3人の話も、それぞれが独立しており、話の内容も短く、わかりにくかった。
|
3点 |
| ・広範性 |
テロ対策特別法が、他の法律とどのように絡んでいるのかいないのか、対米関係において、どのような効果があったのかなどの解説も欲しかった。
|
3点 |
| ・演出 |
国会審議とインタビュー中心で、細切れの映像が続き、全体にまとまりが悪かったような印象を受ける |
3点 |
| TOP↑ |
| ・番組名 |
クローズアップ現代(NHK、月−木、19:30-19:25) |
| ・番組タイトル |
「進むか?ゴミの燃料化 〜RDF・広がる波紋」
2001年10月30日放送 |
| ・内容 |
ダイオキシン対策として期待されたゴミ固形化燃料(RDF)。しかし有効利用されず、行き詰まりを見せている。なぜRDFが行き詰まってしまったのか、その背景を明らかにする。 |
| ・総合得点 |
58点/100点 |
| ・構成 |
18点/25点 |
| ・論理性 |
13点/25点 |
| ・広範性 |
13点/25点 |
| ・演出 |
14点/25点 |
| |
| 草野厚 |
| ・構成 |
ダイオキシン規制を国が4年前に強化したことを受け、自治体が対応策としてとったRDF(固形燃料化)が、様々な困難に直面していること、その困難を潜り抜けるためのアイディア(自前の発電所)も、問題ぶくみであることを豊富な事例から明らかにしており、よく内容が理解できた。 |
4点 |
| ・論理性 |
RDFを作る施設を建設した群馬県の自治体、静岡県の例から、RDFにはコストがかかること、RDAの引き取り手がないことが明らかにされる。そうした問題点を前提に、新たな取り組みとしてRDFをエネルギーとして使う三重県などの発電所の例が紹介されている。ここでは企業が持ち込む産業廃棄物との区分けや、売電価格が安すぎて、採算がとれない困難さが指摘されている。結果として、市町村に負担を求めることになった。国が切り札として地方自治体に提示したRDFが、事前の予想とは違う結果となっていることを、丁寧に説明している。 |
4点 |
| ・広範性 |
気になったのは、ダイオキシンの規制を四年前に決めたのは国であるにもかかわらず、まったく意見が聞かれなかった点である。加えて、解説に登場した大学教授の最初のコメントは、それまでのまとめにすぎなかった。話が上手だっただけに、おしい。 |
2点 |
| ・演出 |
三重県が県主導で、RDF施設への参加を各市町村に募ったが、参加した村の数はナレーションだけでなく、図示したほうがよかった。約4割という多くの市町村が参加した。それだけに結果的に県が前言を翻したことの意味は大きいということが、視聴者にわかると思うから。 |
2点 |
| |
| 小野塚征志 |
| ・構成 |
RDFの実状を紹介する番組の姿勢は明確だった。しかしながら、問題点を順次紹介するだけで、何が最も重要なポイントなのか、どういった視点から考えるべきなのかといった点が不明確だった。取材によって明らかにされた情報を煩雑なまま垂れ流したような印象を受けた。 |
2点 |
| ・論理性 |
経営の視点からこの問題を理解すれば、わかりやすかったと思われるが、視点は最後まで定まらなかった。結局のところ、コストや利用先の確保といった面での計画性のなさが問題なのか、環境の変化が予想よりも大きかったと捉えるべきなのか。前者であるのなら、RDF発電所の建設についても、その視点から検証すべきだった。後者であるのなら、環境の変化の全容を明らかにする必要があったはずである。 |
1点 |
| ・広範性 |
RDFの処理に関する全体像が不明確だった。日本全体で見て、RDFの在庫は増えているのかということを明らかにすべきだった。ダイオキシン規制の強化が重要なポイントとして横たわっているわけだが、その規制強化の過程を紹介する必要があったのではないか。解決策を考慮する上で、諸外国の事例も参考にすべきではなかったか。ただし、情報の豊富さという点では、最低限の水準が確保されていたともいえる。 |
2点 |
| ・演出 |
危機感を煽るような音楽が気になった。ゴミ処理の仕組みや三重県の取り組みなどを図で説明したことは、わかりやすさという面で評価できる。 |
3点 |
| |
| 小峯弘靖 |
| ・構成 |
なぜ規模の小さな自治体が固形化燃料を選択するのかがわかる。また、ゴミの精製される映像がり、その過程がわかる。固形化燃料の課題として、@プラントの維持、整備にコストがかかるA利用先の確保という点をわかりやすくまとめている。それらの課題に対して、三重県の事例が取り上げられていた。 |
5点 |
| ・論理性 |
固形化燃料ベストではないけれども、やむをえない措置ということであったが、さらなる論理展開が必要である。ゴミを減らしていく方法、特に生ゴミを減らしていくということであった。この場合、生ゴミがどのくらいの比率になっているのかデータの提示が必要である。 |
3点 |
| ・広範性 |
「すべてが行き詰まっている訳ではない」という指摘であったが、そうであれば行き詰まっていない事例の提示も必要である。また、経済産業省、環境省の見解が聞きたいところである。 |
3点 |
| ・演出 |
音楽は必要ない。自治体担当者のインタビューは、その自治体の課題を知る上で役に立つ。 |
3点 |
| |
| 大沼健太郎 |
| ・構成 |
RDFはダイオキシン対策として小規模の市町村にとって切り札とも思われたが、実際には様々な問題が露呈された。なぜRDFが行き詰まってしまったのか、その理由を明らかにしている。 |
3点 |
| ・論理性 |
RDFの課題について説明していたにもかかわらず、番組最後のスタジオでのトークでは「RDFは最善策ではない」「ゴミの分別が重要」というそれまでの議論を根本から覆す意見が出された。このような結論ではRDFについて議論する意味がなくなってしまう。議論の一貫性に欠けている。 |
2点 |
| ・広範性 |
RDFへの対応に追われている各自治体に取材し、問題の所在を明らかにし様としている。しかしこの問題に対して国、あるいは住民がどのように考えているか、どのような行動をとっているかについて紹介すべきではないか。 |
3点 |
| ・演出 |
RDFの仕組や利用先確保の現状とその課題について、CGを用いて分かりやすく説明していた。 |
3点 |
| |
| 土井系祐 |
| ・構成 |
ダイオキシン対策にいち早く取り組んだ小規模の自治体が、ゴミ固形化燃料(RDF)を採用したところ、いろいろな問題点が出て、行き詰まってきている現状を取材している。 |
4点 |
| ・論理性 |
自治体は、電力市況の悪化を考慮していなかったし、RDFを作る際、燃やす際に、ダイオキシンが出ることを予測していなかった。結果として、ゴミの減量化にはつながるが、ダイオキシン対策をして、大変にコストがかかるものになっているようだ。
|
3点 |
| ・広範性 |
自治体の関係者の悩みはよくわかったが、環境庁など国がどれだけの予測をしていたのか、コメントを聞きたかった。 |
3点 |
| ・演出 |
三重県多度町のRDF発電計画などをパネルで説明するなど、わかりやすくするために、工夫をこらしている。 |
3点 |
| TOP↑ |